シャクヤクのブーケでボッティチェリ『ビーナスの誕生』を再現 2024年5月レギュラーレッスンレポート

パリスタイルフラワー教室開業 ビジネスの仕組み作りとweb集客で売れるスクールへ 東京 世田谷 羽根木 KOLME(コルメ) シャクヤクのブーケでボッティチェリ『ビーナスの誕生』を再現 2024年5月レギュラーレッスンレポート

5月のレギュラーコースレッスンのテーマは「女帝」。
インスピレーションは、5月の星座・牡牛座の守護星である金星(ビーナス)です。

「美しさ」や「豊かさ」を象徴するビーナスをイメージした時に、まっさきに思い浮かんだのがボッティチェリの絵画「ビーナスの誕生」でした。

Uffizi Galleries
The birth of Venus by Botticelli Known as the “Birth of Venus”, the composition actually shows the goddess of love and beauty arriving on land, on the island of Cyprus, born of the sea spray an...


この絵画にあるような優美な世界観を、生徒さんの感性でブーケに落とし込んでいただきました。

目次

ビーナスの誕生ブーケ作りのポイント

下処理

シャクヤク

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枝分かれした葉が多くてボリュームが大きく思いますが、葉を落すとかさが減って束ねやすくなります。
硬い蕾は濡れたティシュで軽く拭くと開きやすくなります。

カンパニュラ

縦の方向に花が付いている花材です。
この手のものは下の花を取ることが多いのですが、今回のブーケはサイズが大きいので残して構いません。

手に持つ部分にある花は取り除きましょう。
花がない方が、きれいなスパイラルになります。

デルフィニウム

花の取り除く箇所と分量は基本的にカンパニュラと同じです。
ブーケの輪郭を縦長にしたいか、横長にしたいかで花を取る分量が変わってきます。

リモニウム

1本くらいは2分割し、短いパーツを作ります。
そのパーツは結束部分と花との間に露出している茎を隠す用途に使うこともできますよ。

ヒメリョウブ

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枝分かれしているものは切り分けます。
ブーケのサイズによって枝を切り分けるか・切り落とすのかを判断します。

デルフィニウムとシャクヤクを組み合わせるときに意識すること

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デルフィニウムは縦に長く、シャクヤクはまんまる、この二つの花材は形状が大きく異なりますよね。

これらの花材どうしを隣あわせにするとかたちのコントラストが強調され、優美さや柔らかさが損なわてしまうんです。

そうならないために「クッション花材」を使い、コントラストを和らげる工夫をします。

クッション花材とは中和する花材のことです。
大きさやかたち、色味などの個性の強い花材同士のあいだを取りもち、全体を調和させる役割があります。

今回はリモニウムがクッション花材にあたります。
小花が広がる姿が、デルフィニウムとシャクヤクのあいだに空気の層を作ってくれるんですよ。

「女帝・シャクヤク」にふさわしい見せ場を作るには?

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咲いているシャクヤクはつぼみの状態のシャクヤクの2〜3倍の大きさがあります。
同じ花でもサイズに開きがあるんですよね。

いずれつぼみが開花することも想定し、シャクヤクが1箇所に固まらないよう、全体に散りばめましょう。

KOLMEのブーケの原則は「軽いものは上、重いものは下」です。
よって軽くて小さい花材は上に配置します。

しかし、シャクヤクが今が旬。
まさに女帝にふさわしい咲き姿を見せたいですよね。
そこで今回はあえて基本からはみ出し、咲いているシャクヤクを上に配置しました。

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このような大きな花材を上に配置するときに注意したいのが、ブーケの重心です。
ブーケの重心の場所は手で持っている箇所、のちに結束する場所です。

しかし、開いたシャクヤクを上にするとブーケの重心が上がりってしまうんですね。

そうなると、先に述べた「軽いものは上、重いものは下」という原則から外れてしまいますね。

ですので、手に持っている部分が重心となるように、他のボリュームのある花材をブーケの下の方に置いてみましょう。

自分が思うよりも少し高めに・少し低めにといったように、高低差を大きくつけると重心のバランスをとりやすくなりますので、ぜひやってみてくださいね。

シャクヤクを束ねるときは、このように重心の調整が何回も出てきます。
軸を押さえている手の締め具合を、いつもより若干ゆるめにすると花材の微調整ができます。

花材がグラグラする印象があるかもしれませんが、崩れても最後に手直しできますので大丈夫です。

生徒さんの感想

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紫が涼しげでいいですね。

今までよりも考える時間が減って、スピーディーに束ねられるようになった。
勢いで束ねたほうがいいのかな。

力んででしまった。
緊張するから、余計に疲れてしまう。
リラックスが大事

持ち方次第で重さの感じ方が変わる

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芍薬を主役にしないように心がけた。
その点はうまくできた。
豪華で大きなブーケを作ろうとしてリモニウムで輪郭を取ったら、リモニウムの存在感が強くなりすぎた。
結局、どの花が主役かわからなくなった。
最初のイメージができてなくて、着地点を見失ったのが最大の要因。

形のイメージを作るのか?
色のイメージを作るのか?
まだわからないことが多い。
花の高さが揃わないよう、1本を思いっきり上に置いてみたらうまく行った。

自由にイメージするということが難しいです。
小さいころから「じぶんで考えなさい」「効率は?」と言われてきたので。

ひとつに集中

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今回も意識するポイントが沢山あるブーケでしたね。
意識ってほんとうに難しくて、あちらを意識すると、こちらがおざなりなる……ということが頻繁に起こり、頭がこんがらがってしまいますよね。

ですが、ブーケを束ねる続けることで、全てを意識できる瞬間はきっと訪れます。

その日を楽しみに、まずは「今回はこのポイントに集中する」といったように、一つ一つできることを着実に増やしていきましょう。

「千里の道も一歩から」ですね!

補足でメンテナンスについてお伝えしておきます。
気温が25度以上の日が続くようになってきたので、水の量はは花瓶の半分くらいがおすすめです。

水の温度が低いほうがよく水を吸ってくれますよ。
毎日水換えしていればぬめりは出にくいですが、出てしまったらスポンジで軽く洗ってください。


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この記事を書いた人

KOLME妹。東京都出身。webデザイナー兼プログラマー発、アパレル経由、KOLMEの裏方兼フォトグラファー(何でも屋)。感覚と論理の世界を行き来する末っ子は、新しいもの好きのマイペース人間。好きな場所は、本屋・ホームセンター・日暮里繊維街

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