ナチュラルでありながら、洗練されたデザインが最大の魅力のパリスタイルアレンジメント。この魅力を生み出すには、作品を作る前の下処理が欠かせません。
そこで、パリスタイルフラワーアレンジメントに欠かせない下処理「ネトワイエ」の役割や方法など、基本的なポイントをご紹介します。
ネトワイエとは
ネトワイエ(nettoyer)とはフランス語で「掃除する」の意味です。
パリスタイルフラワーアレンジメントでは、アレンジメントを作る前の花材(花やグリーン、枝などの材料)の下処理のことを指します。
「え!ブーケって買ってきた花をそのまま束ねればいいんじゃないの?」と思われますよね?
実はそうではないんです。
料理に例えると、カレーを作ろうとしたときに、あなたは玉ねぎやじゃがいもをまるごと皮付きのまま、鍋に入れて火にかけますか?
皮をむいて細かく切ってから、料理しますよね。
市場から仕入れたばかりの花材はいわば、まるごと皮付きの野菜です。これから作るアレンジメントに合わせた下処理が必要となるんですね。
ネトワイエの役割
ネトワイエにはアレンジメントの「花もち」と「仕上がりの美しさ」を良くする役割があります。
花持ち
花材の間に空気の通り道を作り、蒸れと雑菌の繁殖を防ぎます。
花や葉の水の吸い上げを良くします。
見栄え
デザインの妨げとなる花材を取り除き、イメージ通りに仕上げます。
ネトワイエの方法
枝の足元
茎や枝の足元をハサミやフローリストナイフ(太さよっては枝切りバサミ)で斜めに切ります。
切り分け
枝が分かれた花材は、アレンジメントの高さに合わせて数本に切り分けます。(ハサミで切るか手で折るかは花材によって異なります。)
葉の処理
花の場合、花以外の葉は基本的に手やハサミを使って全て取り除きます。グリーンの場合、丈の2分の1くらい上の葉を残し、下の葉を取ります。
リンドウのように茎の節々に花が咲く場合、先端部分の花を残して残りの節の花は取り除きます。
(花材やデザインによって取り除く葉の量が変わります。)
判断力を養うネトワイエ
ネトワイエは「一本の花をどこにどう配置すれば最も美しく生かすことができるか?」を考えながら、花の傾きや枝の伸びる方向など花材の個性をしっかり見極める重要な工程なんですね。
このネトワイエが上達すると、普段の生活でも瞬時に「大事なものと必要ないもの」の判断力が身に付きます。
ミニバラの枝のネトワイエ作業の様子です。
一輪挿しもネトワイエをすると花持ちが格段にUPしますよ。ぜひお試しくださいね。
ボリュームの多いパリスタイルブーケの花器選びについて、ちょっとしたコツです。
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