お公家様もサプライズ将軍家のシーサイドアミューズメントパーク「浜離宮恩賜庭園」

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ディプロマレッスンのランチタイムで六義園の松について熱く感想を語ったところ、生徒さんから浜離宮の松をおすすめいただきまして、行ってきました。
ロン毛(もといロング葉っぱ)の松、短髪の松、幹がくねくねの松、300年の松…。
表情ゆたかな樹相にほれぼれしますね。

池も御茶屋も海の景色も見どころが盛りだくさんです。
そんな、大満足のお散歩となった浜離宮恩賜庭園をお届けします。

目次

浜離宮恩賜庭園

お公家様もサプライズ将軍家のシーサイドアミューズメントパーク「浜離宮恩賜庭園」

JR山手線・東京メトロ銀座線、新橋駅から徒歩7分。

もとは徳川家の鷹狩の場だった土地に、1654年に後に甲府の宰相として活躍した松平綱重が「甲府浜屋敷」を建てました。
綱重の子である綱豊が後に第六代将軍家宣になったため、屋敷は将軍家の別邸として使われるように。
その後も歴代の将軍によって手が加えられ、現在の形になったほは11代家斉の時代だそうです。

明治維新後は皇室の離宮となり、名称も「浜離宮」に。
関東大震災や戦災を経て東京都に下賜され、「浜離宮恩賜庭園」として公開されたのは1946年のことです。
1952年には国の特別名勝および特別史跡に指定されました。

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入り口すぐに現れる不思議なオブジェは、ソテツやデイゴなど暖かい地方の植物を寒さから守るために藁で覆う「雪よけ」。
冬の風物詩なんだそうです。
六角形がおまじないみたいですね。

延遼館跡と松

お公家様もサプライズ将軍家のシーサイドアミューズメントパーク「浜離宮恩賜庭園」見事な松が植えられているこのエリアにはかつて「延遼館」と呼ばれる建物がありました。
なんでも、ヴィクトリア女王の第2王子エディンバラ公が来日の際の宿泊所として建てられたそうです。
(Netflixのドラマ「ザ・クラウン」に登場するフィリップ王配の1期前のエディンバラ公ですね。)

資料が少ないため、いつ取り壊されたかは不明な延遼館。
2020年の東京オリンピックに合わせて復元する計画もあったそうです。

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この木なんの木気になる木〜♪みたいな松。

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空に向かって伸びる松。

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300年前の庭園の大改修の際に、家宣がその偉業を称えて植えられた三百年の松。
正面からだと松というよりは、岩山…!?

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こちらは黒松なんだそうで。
押し寄せる波みたいにぐわーっと伸びた枝に、職人の丹精が込められています。

300年の間にいくつも時代が変わって、いろんなことがあっただろうに…。
この松が行きてきた時間の長さを考えると、今の自分の悩みなんてちっぽけなもんだ〜。

家宣の遊び場

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「潮入の池」周辺には4つの御茶屋が散らばっています。
ここに大切なお客様を招き入れて、食事をしたり、歌を読んだり、コンサートをしたり、珍しい茶道具などを鑑賞したり…と、おもてなしをしたんですね。

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御茶屋の目の前に広がる潮入の池は、東京湾を借景としています。
京都からやってきた公家の人たちも、表情はシレッとしつつも内心は大盛りあがりでこの景色を楽しんでいたのでしょうかね。

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かつてはここから富士山が望めたという「富士見山」。

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今はビルが目の前に…。

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売店とお茶屋さん

園内には売店とお茶屋さんがそれぞれ1箇所があります。

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家宣イラストが目を引く売店「濱見世」では、和菓子のほかに手ぬぐいやクリアファイルなどのお土産が販売されています。

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すあまは漢字だと「寿甘」と書くらしい。

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中島の御茶屋では、抹茶と生菓子がいただけます。

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テラス席からは勝どきの景色が望めます。

広い…

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歩いてもなお続く庭園。

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ソメイヨシノは来春に向けて冬眠中。

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ビルの間にニョッキリ伸びる東京タワー。
モダンな高層ビルと伝統的な日本庭園の対比が東京の魅力なのかもしれません。

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鴨をおびき寄せて、鷹や網で捕獲したという鴨場。

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お花畑では菜の花の葉っぱが光合成中。

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早咲きの梅「八重寒紅」

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以上、浜離宮恩賜庭園をお届けしました。

ここから徒歩7〜8分のところに築地市場駅があるので、お昼を築地で食べて午後は浜離宮…なんてコースもいいなあ〜。
冬の季節は潮風が冷たいので、散策の際は暖かい格好をしてくださいね。

これで、都立文化財9庭園(浜離宮恩賜庭園、旧芝離宮恩賜庭園、小石川後楽園、六義園、旧岩崎邸庭園、向島百花園、清澄庭園、旧古河庭園、殿ヶ谷戸庭園)のうち、2つクリアです。
残るは7つ、張り切って行きましょ〜!

前回は六義園でした。

20年くらい前、KOLMEから水天宮までママチャリを漕いだことがありまして。その帰り、六義園の正門まで行ったのに、入場せずに帰ってしまいました。なぜママチャリを漕いだのか?なぜ水天宮〜六義園だったのか?は未だに不明です。ただ、六義園に入らなかったことはずっと心に残っており、「やりたいことリスト」の項目に入れていました。2020年を終える前に、リスト項目を一つでも消化しようということで、六義園。行ってきましたよ。六義園…こんなにいいところだったんだ!行ってよかった!ということで、本日は「六義園」の紅葉をお...

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この記事を書いた人

KOLME妹。東京都出身。webデザイナー兼プログラマー発、アパレル経由、KOLMEの裏方兼フォトグラファー(何でも屋)。感覚と論理の世界を行き来する末っ子は、新しいもの好きのマイペース人間。好きな場所は、本屋・ホームセンター・日暮里繊維街

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