オートクチュール刺繍とブローチという古くからある二つの要素を組み合わせて、
今の時代の感覚を表現するブランド「Immana Paris」。
デザイナーのImmanaさんから直接刺繍の刺し方を教えていただける
ワークショップの第2回を開催しました。
第1回の開催から今回まで2年間ずっとお待ちくださったり、遠方からお越しいただいたり、
Immana Paris大好き!という熱がこもったワークショップになりましたよ〜。
刺繍にトライ!の前に
普段はあまりお裁縫をしないという方から、ハンドメイド好きの方まで
どれだけ針仕事に慣れているかはまちまちですよね。
というわけで、まずは針仕事の基本となる玉結びをおさらいします。
刺繍の玉結びは結び目に針を通します。
こうすることで結び目が固定されてほどけにくく、
普段のボタン付けにもおすすめなのだそう。
家庭科の授業で習った方法とは少し異るので、
ぎこちない手つきになります。
スタートは仕上がりをイメージすることから
今回作るブローチは、エッフェル塔の輪郭が刺繍されたオーガンジーに、
ビーズやスパンコールを縫い留めていきます。
とはいえ、どこから始めたらいいか迷ってしまいますよね。
コツはまず大きなパーツ1~2個をモチーフの上に置いてみて、
完成イメージをざっくりイメージすると作業を進めやすくなります。
塔の足元のアーチに沿ってパールを並べてみました。
この発想はなかった!とImmanaさんもびっくり。
大きなパーツの次は、中くらいのサイズのパーツを縫っていきます。
チュール一つとっても、立たせて羽根のようにふわっとした立体感をつけたり、
ビーズを乗せて平らにしてチュールの色を活かしたり……、
縫い方一つでいろいろな変化をつけられるのも刺繍の面白いところですね。
ビーズの配置を一緒に考えたり、玉留めをやって見せたりと
困ったらすぐImmanaさんに質問できるのがワークショップのいいことろですね〜。
一通りパーツを刺し終えたら、細かいニュアンスをつけていきます。
ここでまた迷ってしまい、「最初に思っていたイメージとは違った」という人もいらっしゃいました。
ちなみにImmanaさんが今回のワークショップ用にエッフェル塔のサンプルを作ったときは、
特に何も考えず感覚のおもむくままにパーツを乗せたそうです。
感覚に任せるといい感じの雰囲気にまとまるというのは、KOLMEのブーケ作りと同じですね!
黙々と作業、賑やかなおしゃべりを何度も繰り返し……
ついにオリジナルのエッフェル塔が完成です。
刺繍が終わったオーガンジーの生地をImmanaさんがブローチに仕立てて
後日皆様のお手元にお送りします。
Immanaさんのお仕事トーク
刺繍ワークショップのあとはImmanaさんが普段パリで手がけているオートクチュール刺繍のお話です。
例えば刺繍に見るオートクチュールとプレタポルテの違いについて。
オートクチュールの刺繍をするときは、
「スパンコールの穴が見えないように」という注文がきます。
穴が見えないように……ということは、
穴が隠れるようにスパンコールを重ねて縫い付けなくてはなりません。
スパンコールの量が増える→縫う作業が増える……
と、とにかく手間がかかるそうです。
また、布をたっぷり使ったドレスの場合、
一枚の大きな布に何人もの職人が共同作業で刺繍を施します。
一人がちょっと刺し間違えただけで、みんなの数日分の作業が吹っ飛ぶこともあるため、
一瞬たりとも気が抜けないのだとか。
他にも、伸びるニットに刺繍したり、革に刺繍したり…。
メゾンからの高い要求に応える日々なんですね。
Immanaさんの針コレ
Immanaさんの刺繍作品は「リュヴィネル刺繍」と呼ばれる技法で作られています。
リュヴィネル刺繍は微妙な手の感覚を習得するのが難しいため、
一人前の職人になるには時間がかかる技法なんだそうです。
右側にある、先端にワインの栓が刺さった細い棒がリュヴィネル刺繍専用の針です。
針の先端の穴に糸を通して使います。
刺繍をするときは布を水平に固定して、両手で進めます。
まとめ
刺繍は糸にビーズを通して縫い止めるという単純な作業ですが、
その中でパーツをどう配置するか?色のバランスをどうとるか?など
感覚と理性を働かせる場面もあり、
脳みそフル回転な時間になりました。
Immanaさんを通して、パリのオートクチュールの世界が
自分の作ったブローチに繋がっている……そう考えるととても面白いですよね。
次のワークショップが今から楽しみです!!
ご参加の皆さま、Immanaさん、どうもありがとうございました。
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