花を見ていると、人の心の動きとよく似ているなと感じることがあります。
元気がなかったバラの茎を少し切って、水を替えて一晩置いたら
翌朝には息を吹き返したように凛としていました。
たった一晩で、花がこんなに変わるなんて!と、
その姿に小さな感動を覚えました。
でも、それは水を替えただけではなかったんですよね。
花が再び水を吸い上げるためには、
茎の先を少し切って、新しい断面を作る必要があります。
古い切り口のままでは水を吸う力が弱まってしまう。
だからこそ、切るという行為が必要なんです。
人の心も同じだなと思います。
私たちは生きている限り、感情が動きます。
どんなにポジティブに見える人でも
ざわついたり、落ち込んだり、誰かに心を乱される瞬間はあるもの。
それを「ダメなこと」と思わなくていい。
心が動くということは、それだけ生きている証。
ただ、感情が動いたときに大切なのは
焦って「どうにかしなきゃ」と頑張らないのがポイント。
花の手入れのように、少しだけ整えてみることです。
疲れたら、いったん休む。
深呼吸して、静かな時間を持つ。
それは水を替えるような行為。
そしてもう一歩
「このままでは苦しい」と感じたときには、
そっと“茎を切る”勇気を持つ。
それは、人との関係を見直すことだったり
SNSから少し離れることだったり
古い考え方を手放すことかもしれません。
いったん切ることで、心の中に新しい空気が入り
また水を吸い上げる力が戻ってくる。
時間が経てば、花が再び美しく咲くように
人もきっと、静けさの中で再び自分の輝きを取り戻します。
生きている限り心は動く。
だからこそ、整える時間が必要なんですね。
焦らず、責めず、ただ見守りながら
花を整えるように、自分を整えていきましょう。