スタイルクラスでは、毎月テーマを設けています。
それは正解を示すためのものではなく、
私の中にある、ブーケデザインの骨組みのようなもの。
今月はバレンタインの季節に重ねながら、
花をどう組み立てるか、その設計の背景にある感覚を共有しました。
テーマを理解しきる必要はありません。
「そんなふうにブーケを考えているんだ」と、
どこかに引っかかってくれたらそれで十分です。

今回の花材は、ピンクと赤を中心とした構成。
同じ花を使っているのに、完成したブーケは驚くほど違う表情を見せました。
明るく鮮やかな花を自然と前に出す方は、
軽やかでやわらかな印象に。
少し深みのある色を前面に置く方は、
落ち着いた、大人びた雰囲気に。
誰も理屈で計算しているわけではありません。
無意識に心地よい配置を選び取っているだけ。
けれどその選択は、不思議なくらい作り手の雰囲気と重なります。
花は、現時点でのその人らしさを映します。
ネトワイエ(下処理)の時間は、よく観察し、考える時間。
どの葉を落とすか、どこで切るか、どう扱うか。
そこでは思考をかなり使います。
けれど束ね始めると、空気は少し変わります。
ブーケの軸と茎の角度だけに意識を向けながら、あとは感覚へ。

花に触れながら言葉を活発に交わす時間もあれば、
全員が無言になり、ただ集中して花と向き合う時間もある。
思考と感覚のあいだを行き来しながら、
一本一本が居場所を見つけていきます。
花をどう配置するか。
何を出して、何を控えめにするか。
その選択は、どこか生き方にも似ている気がします。
ブーケを組み立てることは、
自分の人生を組み立てることに、少し似ている。
正解を探るのではなく、
自分の心地よさを信じて形にしていく。
2月もまた、その人らしさが、目に見えるかたちになる時間でした。




