自然あふれたところに行きたい!
ですが、本気のアウトドアは虫が怖いし、装備や体力の事前準備もそれなりに必要なのでちょっとハードルが高い。
そんなわがままにを叶えてくれるのが庭園です。
庭師の手によって抽出された自然美を一気に堪能できるのが魅力なんですよね。
梅には遅く桜には早い微妙な時期に、水戸の偕楽園に行ってきました。
同じタイミングで開催されていた夜のライトアップ『チームラボ 偕楽園 光の祭2022』と合わせて、TOKYO花さんぽ番外編をお届けします。
水戸偕楽園
偕楽園は水戸藩九代目の藩主、徳川斉昭によって1842年(天保13年)に創設されました。
「お殿様も一般庶民もみんなで同じ体験をして楽しもう」的な意味の孟子の言葉から、「偕楽園」という名前がつけられたそうです。
時代劇の水戸黄門で有名な光圀は二代目の藩主ということで、ここはだいぶ後の時代にできたのですね。
金沢兼六園、岡山後楽園と並ぶ「日本三名園」の一つです。
庭園散策
見晴広場から常磐線が見えます。
水戸は桜の開花は東京より1週間くらい遅いそうです。
大杉森にライトアップ用のオブジェが配置されていました。
さらさら〜と風に揺れるいう音が心地よい孟宗竹林。
樹齢760年くらいの巨大な杉の木、太郎杉の根っこ。
「陰」を表現している吐玉泉。
100種類、約3000本の梅の花が植えられています。
好文亭
学問や武芸に励むかたわら、ここで心と体を休養しようというコンセプトで名付けられた建物です。
ここでは詩歌やお茶会が催されました。
斉昭が自ら設計したそうです。
藩政の改革や推進でグイグイ政治を引っ張りつつ文化にも力を注ぐって、デキる藩主だったんですね。
茶室に入っていいですよ〜の合図が出るまで待っている場所、待合。
好文亭は昭和20年の空襲で焼失してしまいました。創建当初はほとんどが水墨画だった襖絵が、復元の際に現在の襖絵が制作されたそうです。
けっこう攻めてるツツジの絵 大胆な松
お殿様専用お座敷は、畳のへりだって葵の御紋。
3階の楽寿楼からの眺め。
チームラボ 偕楽園 光の祭2022
東京のお台場や六本木、世界各地でアートを展示しているチームラボのイベントです。
闇に浮かぶ好文亭。
昼間は白いたまごが夜になるとこうなります。
太郎杉には鮮やかな花々が咲き乱れて…
吐玉泉からは光が溢れ出します。
孟宗竹林では、まつり装束の人間や動物が笛の音に合わせて練り歩きます。
視野を広げると
ありのままの自然と人間の美意識の融合に、五感をじわじわと刺激されました。
自然に手を加えすぎたら堅苦しくなるし、足りないと無秩序になるのは庭作りもブーケ作りも同じなんだろうなあ。
アトリエを飛び出して、視野をぐんと広げると気づくことってありますね。
いつか岡山の後楽園にも行ってみたい!
公共交通機関を使って偕楽園に行く際は水戸駅から出ているバスを利用するのが一番ラクだと思います。
「偕楽園東門」が一番バス停から近いかと。(バス停より徒歩2、3分)
前回は浜離宮恩賜庭園でした。