12月のレギュラークラスのテーマは
ダークアカデミア。
ヨーロッパの古い学び舎や図書館、
重厚な木の扉、積み重ねられた書物、
夕暮れとともに灯る、ろうそくの静かな光。
そんな光景を思い浮かべながら、
今月のレッスンは、少しクラシカルで落ち着いた世界観を軸に進めていきました。

静けさの中にある、温もりと品
ダークアカデミアの魅力は、暗さそのものではなく、
深い色の中にある知性や温かさだと感じています。
深いグリーン、ブラウン、ブラック。
そこにアンティークゴールドのような光を重ねることで、
静謐でありながら、どこか人の気配を感じる空間が生まれます。
今回はこの世界観をヒントに、
- 冬の針葉樹の深い緑
- ダークトーンの実もの
- ゴールドの光を思わせる素材
を組み合わせ、
シックで大人のクリスマスアレンジを制作しました。

想像力をふくらませる時間
今月はブーケではなく、慣れない投げ入れスタイルでの制作でした。
思うような花材の配置にならない場面もありましたが、
無理に自分のやり方に当てはめるのではなく、
偶然生まれる花の動きや重なりを楽しむ時間もありました。
いつもとは違う感覚で、
意図しすぎない工程をたどりながら、
どのような仕上がりになるのかを見守る。
そんなプロセスそのものが、とても興味深い時間でした。
コルメのレッスンでは、
きれいにまとめることや正解を目指すことよりも、
イメージをふくらませ、
目の前の花に集中することを大切にしています。
うまくいかないと感じる瞬間も含めて、
その時にしか生まれない表情を味わう。
それも、花と向き合う楽しさのひとつです。

12月ならではの、長く楽しめる花
毎年12月はクリスマスアレンジを制作しています。
クリスマスはもちろん、
少しアレンジを加えればお正月まで楽しめることもあり、
生徒さんからも毎年ご好評をいただいています。
華やかすぎず、でも確かに季節を感じられる。
年の終わりに、静かに花と向き合う時間となりました。



