こんにちは!
KOLME妹・Michikoです。
パリ行きのフライトの機内誌で見つけた美術館、「Hôtel de la Marine(オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ)」が気になる!
ということで、見学してきました。
Hôtel de la Marineは、ルイ15世の時代(18世紀)に建てられた調度品保管室兼管理官が始まりです。
調度品保管室とは、王家の持ち物(家具や調度品、生活用品から武器まで)を選ぶ、買う、保管する、修理するといった「動産の管理全般」を引き受ける部署なんだそうです。
現在も「フランス国有動産管理局」に業務が受け継がれているんですよ〜。
フランス革命後に海軍参謀本部が置かれたのち、2015年までフランス海軍省として使われていました。
そのフランス海軍省が別の場所に移転したので、ここを2年かけて改修し、2021年6月に美術館として一般に公開されるようになったそうです。
ふー、前置きはそんなところですかね。
というわけで、今回はHôtel de la Marineの様子を写真多めでお送りします〜。
Hôtel de la Marine(オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ)に行ってきた
メトロ1、8、12号線Concordeコンコルド駅、出口の階段から目と鼻の先です。
見学チケットは二種類あり、どちらもオーディオガイド付きです。
①王室家具保管所所長のアパルトマン(見学時間90分) 17ユーロ
②サロン&ロッジア(見学時間45分) 9.5ユーロ
※18歳未満無料
今回は①を選びました。
前日に公式サイトからオンライン予約しました。
所長のアパルトマン
王室家具保管所所長のアパルトマンから見学スタートです。
BGMと効果音で始まるラジオドラマのようなオーディオガイドに期待が高まる!
見学ルート序盤、廊下のしつらえで心を射抜かれます。
エメラルドグリーンと白のペイントに挟まれる、ファンシーなピンクの花柄よ!
青いローマンシェードと白いリネンのカフェカーテンのWカーテン。
よく見るとドット柄。
アパルトマンの白いカーテンはすべてこの生地で統一されていました。
かわいさに身悶える!
エレガントな壁や家具と、グラフィカルな寄木細工の床のコントラストがニクい。
だんだん六角形の鉛筆に見えてきません?
食堂。
お皿の上には牡蠣が。
ジャン=フランソワ・ド・トロワの絵画「オイスターディナー」(コンデ美術館蔵)からインスピレーションを受けたスタイリングだそうです。
自宅にこの器だけあったら浮くけど、ここだと違和感がありません。
適材適所ですなあ。
食堂の隣は娯楽部屋です。
食事の次はゲームかあ。
社交は体力がないと務まらないですよね〜。(食べたらすぐにお風呂に入って寝たい人)
でた!貴族の館あるある、「ゴブラン織りのタペストリー」。
管理官夫人の寝室。
寝室のメインカラーに緑色を選んだのは、「安らぎ・落ち着き」というこの色の効果を狙ったのでしょうか?
王家に使える夫を支えるのはそれなりにストレスやプレッシャーがあったんでしょうかね〜。
本棚のある小部屋。
ガラスの扉でホコリ避け、カーテンで日焼け防止ができていいな〜と。
当時は羽根ペンで書いてたんですね。
床のフローリング模様にも目を奪われます。
アパルトマンと併設された特別展示室の床が大理石でこの模様を再現していまして、それもすごくカッコよかった!
保管所長の寝室。
先程の寝室とは対照的な赤メインの家具。
活動的な方だったんでしょうかねえ。
浴室。
白で統一すると平面的で面白みのない空間になりそうですが、モールディングやカーテンの陰影が奥行きを与えています。
このアイデアはアトリエの参考にしたいなあ。
サロン&ロッジア
アパルトマンの次は、コンコルド広場に面したサロン(広間)とロッジア(バルコニー)の見学です。
最初のサロンのモニター展示では、王室調度品保管所の歴史に関わる人々の話を聞けます。
ウエッジウッドのジャスパーウエアみたいなドアにキュン!
いかにも「ここで舞踏会やってました!」なキンキラキンの大広間。
写真左、四角い鏡のような柱には当時の舞踏会の様子が映し出され、この部屋の歴史を紹介しています。
トリコロールカラーがあしらわせた天井。
もと海軍省だけあって、イカリや地球などの海や世界にちなんだモチーフがそこかしこに散りばめられています。
タッセルも金。
ロッジア(バルコニー)から眺めるコンコルド広場。
ルイ16世とマリーアントワネットの結婚祝宴会ここで行われたとか、フランス革命のときにこの建物で保管されていた武器が市民に強奪されてバスチーユ監獄の襲撃に使われたとか、歴史ネタがわんさか出てくるところです。
そうそう、ルイ16世とマリーアントワネットの処刑もここの広場だったんですよね。
なんという歴史。。。
天井のメダリオン(天井照明の装飾)に込められた意味をオーディオガイドが教えてくれたのですが、覚えきれませんでした。
とにかく情報が多くて…。
展示の最後は中庭に面したギャラリー。
おなかいっぱいの90分!
いや〜、どの展示室も見応えがあって内容の濃い90分でした。
しかもここは調度品保管室と管理官(つまり高級官僚)の邸宅だったというじゃありませんか。
だったら王家の住居はどれだけ…(想像の時点で圧倒)。
ということで後日、歴代フランス王の住居となった世界遺産「フォンテーヌブロー宮殿」の様子をお届けします〜。
【Hôtel de la Marine】
オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ
住所
2 Pl. de la Concorde, 75008
アクセス
メトロ1、8、12号線Concorde
営業時間
月火水木土日 10:30〜19:00
金 10:30〜21:30
ウェブサイト
https://www.hotel-de-la-marine.paris/