人生の中で「コレだ!」という何かと出会えると、毎日ががぜん面白くなりますよね。
うまくできるときもあれば、できないときもあり。
投げ出したいときもあれば、コレをやっていてつくづく良かったと噛みしめるときもあり。
「いい」と「悪い」が同居する、矛盾だらけな「コレ」。
やりたいこと、天職とも言いかえられます。
『Big Magic「夢中になる」ことからはじめよう』は、ジュリアロバーツ主演の映画「食べて、祈って、恋をして」の原作者エリザベス・ギルバートが、「やりたいことをやる、充実した人生」について掘り下げた一冊です。
「自分の手でなにかを創作すること」は、それ自体に価値がある。
評価や結果は副産物にすぎず、創作行為に醍醐味があるんだよ。
と語っています。
ブーケを束ねるにしても、いつも順調に作業が進むわけではありませんよね。
茎を折ったり、葉っぱを残しすぎたり、結束部分が緩んで形が崩れたりと、都合の悪いことも起きます。
それらを一つ一つ克服することも、ブーケ作りの一部分。
ですから、周りが出来上がったブーケをどう評価しても、自分の価値とは無関係なのです。
ほかにも、筆者が名もなき作家から大ヒット作家へと変化していく中で得た教訓が刺さります。
“あなたの価値は、成功や失敗ではなく、自分の生き方を貫いているかどうかで決まる”
“「私がいちばん!」などど叫ぶ必要はなく、「私はここにいる」とつぶやくだけでいい”
“不満を言うと、インスピレーションが逃げていく”
“うまくできていなくても、最後までやったほうがまし”
“何があっても幸せを感じて作り続ける”
翻訳に独特のたとえや言い回し&1ページの文字数が多めで、黒っ!と一瞬ひるんでしまいました。
しかし、目の前で作者本人と話をしているような臨場感があり、すいすい読めます。
「コレ!」を見つけたい人、見つけたけどこれからどうしようと迷っている人、今まさにコレ!に取り組んでいる人の背中を押してくれると思いますよ。
エリザベス・ギルバートのTEDでのスピーチも面白いですよ〜。