年齢を価値に変えたくて、45歳でグレイヘアに移行してみた

「年齢を重ねることを、もっとポジティブに捉えられないだろうか?」

そんなことを考えるようになったのは、45歳を過ぎてからでした。
そして実際に行動に移したのが、グレイヘアへの移行。
1年半経った今、予想以上の発見がありました。

そこで今回は、グレイヘア移行を通して私が気づいた価値観の変化や、実際の移行プロセス、そして思わぬ副産物まで、記録として残しておきたいと思います。

45歳を過ぎて感じた変化

そもそも、なぜそんなことを考えるようになったのかというと、2つきっかけがあったんですよね。

1つは、パリで成熟した大人の女性をたくさん見てきたこと。
シワやシミが刻み込まれた手に深い色のネイルが印象的だった女性たち。
背筋をピンと伸ばしてメトロの座席に座っていた女性たち。
「成熟した美しさ」を彼女たちの佇まいから教えられてきました。

もう1つは、自分がもはや若くないと分かったこと。
疲れが抜けにくくなったり、今までなんともなかった関節が痛み出すようになって……。
パリで見た素敵な女性たちと同世代になったんだと実感したんです。

「年齢が価値になる」方向へ

「年齢を重ねる」とは、言い換えれば「老化」ですから、まあ、悲しいっちゃあ悲しい。
でも、嘆いていてもこればかりはしょうがないですよね。

だから、見た目の若さを維持するためではなく、いい感じにエイジングを重ねるために時間や労力を使おうって思ったんです。

というのも、ビンテージデニムやビンテージワイン、アンティークのアクセサリーのように、時間が経つことで価値が増すものってかっこいいじゃないですか。
自分もそんなふうになれたら、誕生日を迎えるたびにガッツポーズしたくなるかもしれません。

よし、方針は固まった!
まずはいちばん身近にできることから始めてみよう。

そう思ったとき、真っ先に手をつけたのがグレイヘアへの移行でした。

髪の毛を伸ばすだけだから、頑張って何かをする必要がありません。
「根元が白くなってきたな……美容院予約しなきゃ」と気を揉まなくて済むなんて、こんなに楽なことはありません。

ただし、一つだけ乗り越えなければならない壁がありました。
「あの人、子供っぽいのに髪はおばあさんだよね」みたいな他人の目を気にしてしまう自分自身です。

でも、そのような気持ちも、自分と向き合ううちに自然と整理されていきました。

15年間の白髪染めをやめる決断

実は、自分にとって白髪は長いことデリケートな問題だったんです。

白髪が気になり出したのは30代手前。
ただでさえ動作に落ち着きがなく、丸顔で幼く見られやすいのに、髪には白いものが混ざっている。
このバランスの悪さを受け入れられず、15年近く白髪を染めていました。

それを……やめるって……難しくない?って思われるかもしれません。

でも、意外とあっさりやめられました。

憧れの人に近づきたい

なぜあっさりやめられたかというと、憧れの人しか見ていなかったからなんです。

その憧れの人とは、ミュージシャンのパティ・スミスです。
1970年代にニューヨークのパンクシーンに登場し、それから今までずっと音楽シーンのみならず芸術の分野でも活躍を続けている偉大なアーティスト。

彼女の写真を遡ってみると、どの時代も自然なんです。
時の流れに彼女の容姿も順行している。
そこが作品の奥行きにもつながっているから、彼女の言葉一つ、音一つに説得力があるんです。

最近の彼女はシルバーのロングヘアをおさげにしていました。
それもサラッとできちゃうところがまた、かっこいい。

おさげはさておき、彼女のような人になりたいと思ったら、むしろ白髪があった方がコスプレ完成度が上がるんです(笑)

そう考えたら、白髪染めをやめることに迷いがなくなりました。

グレイヘア移行の実際

2024年2月からグレイヘアに移行して、今で1年6ヶ月目になります。

始めの1年ほどは、ヘアマニキュアで白髪と黒髪の境目を馴染ませながら伸ばしていました。
白髪が顔半分くらいまで伸びた頃から、ヘアマニキュアを止めました。
今は縦に白黒まだらな状態になっています。
一部の毛先にヘアマニキュアの色が残っているくらい。

自分の頭にどのように白髪が分布しているのかが分かるって、興味深いです。
それに、今まで「白髪が伸びてる〜最悪〜」だった心境が、「おお!白髪が着々と育っているぞ!」という期待に変わりました。
価値観が180度転換していて、これも面白い。

移行期間は2年を想定しています。髪が肩まで伸びるのに大体それくらいかかりますからね。
2年後を100%とすると、今は75%くらいです。

新しく似合うものたち

グレイヘアにしたことで、意外な発見もありました。

今まで、アクセサリーはゴールド系を選んでいたのですが、シルバーも馴染みが良いようです。
デパートのコスメ売り場では、鮮やかなリップカラーが似合うことも教えてもらいました。
おしゃれなフレームのメガネも、大人がかけるとリラックスした雰囲気が出るのだとか!

こんなふうに、似合うアイテムが次々に見つかるのが嬉しいです。

まあ、人それぞれ価値観がありますからね。
「みなさんにグレイヘアへの移行をおすすめします」とは言えませんが、私個人はグレイヘアに移行してよかったと思っています。

さて、グレイヘアに続く次のエイジングの目標は……?

「知性」です。

どーやって、高めたらいいの〜〜〜!?


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この記事を書いた人

KOLME妹。東京都出身。webデザイナー兼プログラマー発、アパレル経由、KOLMEの裏方兼フォトグラファー(何でも屋)。DIY好きのマイペース人間。好きな場所は、杉並区中央図書館・国立民族学博物館・八食センター