美と文化を楽しむ時間– category –
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“わからない”を超えて、感じる音。永野英樹さんのピアノリサイタルから学んだこと
「彼の演奏は、一度聴いておいた方がいいよ。」 そんなふうに、数人の友人たちから勧められた永野英樹さんのピアノリサイタル。とにかく、すごいらしい。彼が所属している”アンサンブル・アンテルコンタンポラン”というパリのグループは、世界的にも名だた... -
バレエ•不思議の国のアリス。美と遊び心に満ちた舞台からのインスピレーション
数年前、プライベートレッスンで「不思議の国のアリス」をテーマに、アレンジメントを作ったことがありました。その際に観た、英国ロイヤルバレエの舞台映像。カラフルな衣装や、帽子屋たちのタップダンス、ユーモアに満ちた演出に衝撃を受け、いつかこの... -
美しさは表と裏のあいだに宿る。映画『国宝』が教えてくれたこと
先日、映画『国宝』を観てきました。以前『ベルサイユのばら』の映画を観たとき、予告編で流れていて気になっていた作品。公開されたと聞いて、迷うことなく観に行きました。 主演は吉沢亮さん。歌舞伎役者の女形を演じているのですが、その佇まい、所作、... -
未完成でも、響き合うもの。ピアノ試演会で感じたこと
先日、娘のピアノの試演会に行ってきました。 発表会のような「完成の場」ではなく、今の自分を試し、響きを確かめる「途中経過の場」。仕上がった曲は堂々と、まだ準備中の曲は楽譜を見ながらでも演奏できる、そんな温かく自由な空気に包まれた試演会でし... -
ピアノと花。“その人らしさ”がにじむ自由な表現の世界
リニューアルされたホールと、オーバーホール直後のフルコン 先日、しばらくぶりに訪れたホールでピアノリサイタルを聴いてきました。耐震工事を経てリニューアルされた会場に足を運ぶのは、私にとってこれが初めて。新たな空気をまとったその場所には、オ... -
花に触れる所作が変わる日。宝塚観劇で気づく、美しさのヒント
先日、宝塚観劇へ行ってきました。宙組のイケメンジェンヌさんたちのウィンクに胸キュンしながら、温泉に入った後みたいな、ポカポカした余韻に包まれて帰ってきました。 舞台に立つジェンヌさんたちの所作は、いつもながら本当に美しい。姿勢、目線、手の... -
新国立劇場『カルメン』2025|斬新な演出に驚き!オペラの新しい魅力とは?
「カルメン」といえば、情熱的な旋律にのせて繰り広げられる愛と狂気の物語。世界中で上演されている超名作ですが、今回の『カルメン』は、そんな「定番」のイメージを根底から覆す驚きの演出でした! これって本当にあのカルメン?! この舞台の演出を手... -
小林香音さんヴァイオリンコンサート|パリのエスプリとサロン文化に浸るひととき
「19世紀末のパリのサロン文化がテーマのコンサート」と聞いたら、心がときめきませんか? 先日、ヴァイオリニスト小林香音さんのコンサート 「Esprit」 に伺いました。実際に足を運び、音楽と共に感じたエスプリ(精神や才気・知性)について、レポートし... -
「ベルサイユのばら」はなぜ心を揺さぶるのか?|映画で再確認した名作の魅力
ついに、ベルばらの世界へ再び足を踏み入れてしまいました。映画『ベルサイユのばら』公式サイトいや、正確には、美しくも儚い愛の物語にどっぷり浸かり、心がベルサイユ宮殿に置き去りになっているような気分です。 オスカルとアンドレの愛の物語(ときめ... -
皇居一般参観に行ったら、住みたくなった!自然×歴史×美意識に癒される時間
皇居一般参観に行ってきました! ずっと気になっていた 皇居の一般参観(見学ツアーのような形式) に参加してきました。 皇居といえば、東京のど真ん中にありながら、普段はなかなか立ち入ることができない特別な場所。これまでも外から眺めることはあっ... -
「フィガロの結婚」鑑賞レポ|ケルビーノに学ぶ恋の純粋さとオペラの魅力
若手歌手のフレッシュな歌声に心が躍る「フィガロの結婚」 新国立劇場の中劇場で開催されたオペラ「フィガロの結婚」の公演を観に行きました。オペラ研修所の若手歌手たちのフレッシュな歌声を全身に浴び、心が弾むようなひとときを過ごしました。やはりこ... -
長唄と花の美意識 音と間(ま)が生み出す芸術の共通点
銀座の能楽堂で長唄を聴く。 それだけで、日常とは異なる特別な時間が流れ、心が研ぎ澄まされる感覚を覚えました。 先日、大学の先輩方が主宰する「かぎろひの会」第三回演奏会に足を運びました。 会場は、Ginza Sixの観世能楽堂。伝統とモダンが交差する...